第10話 夫が中卒になった経緯2

博士

こんにちは、博士ちゃんです。
ハカセちゃんではなく、ハクシちゃんです。

かい

こんにちは、ハクシの夫のカイです。
当ブログにご訪問いただき、どうもありがとうございます。


このブログでは、中卒の夫・カイと博士号を持つ妻・ハクシの日常をご紹介しています。
学歴差があっても、とても楽しく暮らしていますよ!


今日は前回に引き続き、カイが中卒になった経緯についてお話しします。

博士

前回のブログには、下記よりアクセスできます。

この記事の内容

中2の夫、エレキギターを買う

前回のブログに書いたように、すっかり音楽とギターにハマった中学時代の夫・カイは、しばらくは家にあったお父さんのクラシックギターを弾いていました。
が、そのうちエレキギターが欲しくなりました。

まぁ元々、音楽にハマったきっかけは洋楽のロックですし、そうなるとクラシックギターでは違和感がありますよね。そういう訳でコツコツとお小遣いを貯め、人生初のエレキギターを購入しました。

とは言え、中学生のお小遣いで買えるものですので、昔よく週刊少年ジャンプの広告ページに掲載されていたような、アンプ、エフェクター、ギターケース、ピックなどなどがついて、「21点セットで29,800円」みたいな超格安ギターです。
ある一定の年代以上には、とても懐かしい響きですね。

この記事を書くにあたって探してみたところ、現在でも売っていました。


こういうやつです。
懐かしいですね。

格安とは言え、エレキの音が出せるセットを手に入れたカイさんは、ますますギターにのめり込みます。

夫の中学生活

その間、学校ではこれまで通りごく普通に過ごしていました。
成績はごくごく普通だったそうで、部活にも真面目に参加し、友達も普通に何人かいて、特に可もなく不可もなく、良くも悪くも目立つことはなかったそうです。
だからギターを買ってからも、誰かとバンドを組んだりもせず、単に家の中でひたすら練習していただけだったそうです。

という話を聞いた時、私は

博士

さもありなん

と思いました。
何故ならカイさんは今でも目立つことをとても嫌い、慎重に慎重に、出来るだけはみ出さないように生きているからです。
だから「中学時代に全然目立たなかった」というのは、ごく自然なこととして理解できます。


解せないのはそこまで周りの目を気にし、目立たないように大衆に紛れようとする人が、なぜ中卒という、あまり一般的ではない極端な進路を選んだのか、というところです。

それについて聞いたところ、

かい

うーん、それは自分でも分からないんですよねー。
なんでそんな心境になったのか・・・。
その後の人生では、一度もそんな大それた選択したことないし。

とのことでした。

とは言えカイさんは最初から高校に進学しない、純正(真正?真性?)の中卒(という概念があるのかは分かりませんが)ではなく、一度高校に進学してから中退した中途中卒者(という概念もあるのかは分かりません)なのですね。

というわけで、カイさんが高校を中退した経緯について、お話ししていきましょう。

高校進学と新聞配達

ごく普通に中学生活を送ったカイさんですが、その後は家から比較的近かったごく普通の県立高校に進学しました。

本当に普通の地方の県立高校で、偏差値もちょうど50くらい。
その高校は山と田畑に囲まれていて、カイさん曰く、

かい

校舎の雰囲気は、紡木たくの『瞬きもせず』に出てくる高校にそっくりだった

そうです。
言われてみれば確かに、あのお話は山口県が舞台ですよね。
※博士注:「瞬きもせず」の校舎モデルは県でも1、2を争う山口高等学校なので、実際にカイさんが通っていた高校とは別ものです。


紡木たくの「瞬きもせず」。
これまた懐かしいですね。
ふんわりした絵柄で大人気でした。

高校生になったカイさんは、相変わらず1人でギターの練習に勤しんでいました。

その頃までずっと中学時代に通販で買った激安ギターを弾いていたのですが、上達するにつれてだんだんそれでは満足できなくなり、もう少し良いギターが欲しくなったそうです。

それで高校に入学して少ししてから、新聞配達のアルバイトを始めました。
しかしなんと言っても店が全然ないような山の中なので、新聞の代理店も普通の店舗ではなく、近所のおじさんが普通の民家で新聞の代理店を兼ねていたそうです。
カイさんは朝早く起きてはその人の家まで新聞の束を取りに行ったり、またはそのおじさんが軽トラで新聞の束を持ってきてくれることもあったとのこと。

なんだか大変そうだと思いましたが、早起きして体を動かして働くことはとても楽しかったそうです。

しかしこの新聞配達が、後にちょっと面倒なことになってしまうということを、この時まだカイさんは知りませんでした。(と言ってもあんまり面倒じゃないけど。)

夫、高校を辞めたくなる

そういう訳で、朝は新聞配達でギターの購入費を稼ぎ、その後山奥の自宅からこれまた山奥の高校まで通学し、帰宅後は1人でギターの練習をしていたカイさんですが、しばらくすると高校を辞めたいと思うようになりました。

というよりも、正確には

「一刻も早くこんな山奥の田舎を出て、東京に行きたい」

と思うようになったそうです。

前のブログにも書いたように、当時カイさんが住んでいたところには、近隣に娯楽施設はもちろんのこと店ですら殆どありませんでした。
だから例えばギターの弦が切れたりしたら、いちいち峠を越えて街まで買いに行かないといけない訳です。

それだけ聞くと、「別に東京に行かなくてもその峠を越えた街に住めば良いじゃないか」とか、「高校卒業後に東京の大学に進学するのではダメなのか」とか、代替案はいくらでも出てくるのですが、

かい

まぁ子供だったから、そういう発想にはならずに極端になってしまった

とのことです。

そして一度そう思うと止まらなくなり、紆余曲折を経て最終的には何故か

「高校を中退して、東京の楽器屋でバイトしたい」

という進路希望に落ち着いたそうです。

博士

ミュージシャンじゃなく、楽器屋さんになりたかったんだね、、、
なんだか妙に納得。

かい

人前に立つの苦手ですし、そもそもそんな発想はなかった

博士

人見知りだと接客も大変そうだけど、、、

そしてここから両親や学校の先生を説得して高校中退→上京へと動き出すのですが、また長くなったので、続きは次回に。


瞬きもせず 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

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