第44話 カイの長期出張 1

博士

こんにちは、博士(ハクシ)ちゃんです。

かい

こんにちは、ハクシの夫のカイです。

当ブログをご訪問いただき、どうもありがとうございます。
このブログでは、中卒の夫・カイ博士号を持つ妻・ハクシの日常をご紹介しています。
学歴差があっても、とても楽しく暮らしていますよ!

さて、ここ最近は新婚当時の日常生活についてご紹介してきましたが、実はその頃カイさんは九州に長期出張に行くことになりました。
今回からしばらく、そのエピソードをご紹介いたします。

かい

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この記事の内容

事の始まり

新婚生活もなんとなく落ち着いて来た、2018年初秋のことです。

帰宅したカイさんが、

かい

もしかすると、九州の支社に研修に行くかも知れません

と言いました。

当時カイさんが働いていた会社は、先輩であるOさんが立ち上げた会社でした。
※Oさんについてはこちらの記事をご参照ください。
そしてこの会社が私と知り合う少し前に、全国展開している会社に吸収合併されていたので、九州にも支店があったのです。

「支社に研修」と聞き、私はてっきり何日間か出張するのだろうと思いました。

博士

へー、良いですねー。
九州、美味しいものたくさんありそうですし。
で、何日くらい行くんですか?

かい

それが、なんか1ヶ月とか2ヶ月とかみたいなんですけど…

博士

えっ!!!

いきなり結構長いこと引き離されてしまうではありませんか。
まだ恥ずかしくて、トイレも行けないくらいの新婚ホヤホヤなのに。
※詳細はこちらの記事をご参照ください。

かい

多分、一応断ることもできますけど…

博士

でも今後のキャリアパスを考えると、行った方が良いですよね…

かい

キャリアパス…

かい

キャリアパスってなんですか?
Googleで出てくるかな。
カタカナですか?

博士

ちょっと一旦キャリアパスは忘れてください、私が悪かった

博士

カイさんは行きたいんですよね?

かい

うーん、どうかなぁ…。
行ったら仕事の能力は上がると思うし勉強したいけど、
でも今は2人の生活があるから。
そんなに離れていたら、寂しいから。

博士

仕事のためになるなら、行った方が良いのでは。
私も1人なら1人で、自分の仕事に集中できるし
(ついでにトイレも気兼ねなく行けるし)

と言ったものの、本当は私もカイさんがいない生活を考えるととても寂しく、なんだか自分の片腕とか半身とか心臓とか、自分の主要な部分をもぎ取られるような気持ちになっていました。

長い長い孤独な独身生活を経て、やっと結婚でき、毎日夕方カイさんがただいまーと帰ってくるたびに、

博士

これは夢ではないのか

と思っていたのに、また1人の生活に戻ってしまうのか…。


そう思うと悲しくなりましたが、でも出張は仕方ないです。
私も仕事をしているので、これまでに何度か長期出張をしたことがあります。
長期出張に行く前は色々考えてナーバスになるけど、でも行ってみると楽しいですし、成長してその後の仕事の糧にもなります。

だから今回も、とても寂しいけど、カイさんを送り出さないといけないと思いました。

出張決定

この話から数日後。
カイさんは本当に、九州支社に長期出張することになりました。

出張は11月6日からで、期間は結局40日間ほどになりました。
今思えば、それほど長くもないのですが、何せ当時はまだ新婚だったので、「40日もカイさんがいない」ということが、なんだかとても長く感じました。

博士

良かったですねー。
九州に行ったら、きっとすごく勉強になりますよ。

かい

そうですよね。
ハクシさんも時間があったら、九州に遊びに来てください。

九州への長期出張が決まってから、私達の生活は少しだけ変わりました。

日時生活の何気ないこと、例えばご飯の後にお茶を煎れて2人で飲む時なども

博士

ああ、こういうことはもう暫く出来なくなるのだなぁ

と思いました。

長期出張に備えて色々な物を買い揃えている間も、下着や鞄など一つ一つの物が準備されていくたびに、離れ離れの生活の準備を淡々としなければいけないこと対して、とてつもない寂しさを感じていました。

戦争時代に、夫を戦地に送り出していた妻はこんな気持ちだったのかな、と思いました。
もっとも戦争の場合は夫が生きて帰る保障もなかったのだから、もっと辛かったと思いますが。

出張前、最後のお出かけ

カイさんの出張前の最後の日曜日に、2人で歩いて2つ向こうの区まで行きました。
その区には大きな川に隣接されたボート場があり、私が独身の時によく一人で行っていたのです。
そこにカイさんと一緒に行くことにしました。

独身の頃に何度も通った、いつもの道といつもの川。
でも今は隣に夫がいて、そして夫は明日から九州に行ってしまう…。

ボート場の川岸は、河原の木も紅葉したり葉を落としていて、もう秋の風景でした。
普段だったら綺麗だと思ったであろう秋らしい景色でしたが、カイさんと過ごす最後の週末だと思うと、殺伐として余計に寂しく思えました。


突然ですが、この日に撮った写真です。
なんだか毎回、写真を貼り付けるタイミングが分からない、、、

帰り道では出張の話はせず、敢えていつもと同じように他愛無い会話をしました。

でもそうしている間にも、ずっと

博士

今は隣を歩いているカイさんが、もうすぐいなくなっちゃうんだ…

と思って、また悲しくなりました。

よく考えたら、九州はそんなに遠くありません。
しかもたかだか1ヶ月ちょっとのことなのに、なんだかこの時は今生の別れのような気がしていたのです。

そしてこの時はまだ、世の中にはもっとずっと辛くて悲しい大きな別れがあることも知らずに、こんな小さな『別れ』にメソメソしていたのでした。

★★★ つづく ★★★

かい

最後までお読みいただきありがとうございました!
また次の記事でお会いしましょう

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